第17話「収益還元法」

2025年04月25日

スガヤのコラム ~札幌不動産売却の疑問点~ 第17話「収益還元法」

 

こんにちは、センチュリー21 TRAD 札幌店の菅谷(スガヤ)です。

 

今回は、査定の手法の1つ「収益還元法」について、ご紹介いたします。

収益チワワ

相談者:
私が賃貸に出している札幌のマンションについて、査定をする場合はどのようにすればよいでしょうか?

 

専門家:
収益物件の場合、「
収益還元法」という手法を用いて価格を算出します。

 

相談者:
収益還元法について、もう少し詳しく教えていただけますか?

 

専門家:
収益還元法とは、その不動産が生み出す収益に基づいて価格を算出する方法です。
具体的には、まず年間の家賃収入を算出し、それを想定利回りで割ることで、査定価格を求めます。

 

相談者:
利回り」とは、具体的にどういう意味ですか?

 

専門家:
利回りとは、投資金額に対してどれだけの収益が得られるかを示す割合のことです。
一般的には、周辺の取引事例などを参考にして設定しますが、物件の立地や状態によって異なります。
たとえば、その不動産が投資家にとって魅力的であれば、利回りが低くても需要が高くなり、結果として査定価格が高くなる傾向があります。
ただし、築年数や周辺の市況、現在のマネーサプライ(資金供給量)などの影響を受けるため、利回りは常に変動します。

 

専門家:
ちなみに、現在そのマンションは月いくらで貸し出していますか?

 

相談者:
10万円で貸しています。

 

専門家:
なるほど。月額10万円であれば、年間の家賃収入は120万円になります。
仮に利回り10%で計算すると、査定価格は1,200万円になります。
しかし、現在の札幌の不動産市場において、利回り10%というのは現実的ではありません。
仮に利回り5%で計算すると、査定価格は2,400万円となります。
ただし、実際には固定資産税や管理費などの支出も考慮する必要がありますので、さらに詳しい査定には専門的な計算が必要です。


不動産についてのご相談がございましたら、ぜひ『センチュリー21 TRAD 札幌店』へ! 

※今回のイラストはChatGPTで生成しております。

 

(ご参考) 

収益物件の利回りとは

利回りは、物件の年間の収益(賃料収入など)を物件価格で割った割合で、投資の収益性を示す指標です。

 

マネーサプライとは

マネーサプライは、市場に流通している通貨の総量を指し、中央銀行が金融政策を通じてコントロールします。

 

両者の関係性

マネーサプライが増加すると(金融緩和)

市場にお金が多く出回るため、投資資金が豊富になります。

その結果、収益物件への投資需要が増え、物件価格が上昇しやすくなります。

物件価格の上昇に比べて賃料がそれほど上がらない場合、利回りは低下する傾向があります。

マネーサプライが減少すると(金融引き締め)

市場の資金が引き締められ、投資余力が減ります。

収益物件の価格上昇が抑制されるか、下落する可能性があり、賃料とのバランスで利回りが上昇しやすくなります。

 

つまり、マネーサプライの増減は投資資金の流れに影響し、不動産価格やその結果として利回りに影響を与えることが多いです。