第27話「境界越境」

2025年09月19日

スガヤのコラム ~札幌不動産売却の疑問点~ 第27話「境界越境」

 

こんにちは、センチュリー21 TRAD 札幌店の菅谷(スガヤ)です。

 

今回は、「境界越境」についてのコラムです。

電線

敷地の上を電線が通っている不動産を売却する際には、いくつかの確認や手続きが必要となる場合があります。
まず重要なのは、その電線が
ご近所の住宅に引き込むための線なのか、それとも電力会社などの事業者が管理している送電線なのかという点です。
また、電線の高さによっては、土地の利用に制限がかかることもあります。

 

もし隣家への引き込み線であれば、敷地内に他人の電線が通っていることになります。
上空がどこまで所有権に含まれるか法律で明確に定められてはいませんが、将来的に建て替えなどを行う際にはトラブルになりやすいため、多くの場合は「覚書」という形で改善の約束が交わされています。
売却にあたっては、まずその覚書が存在するかどうかを確認することが大切です。
もし書面がない場合は、不動産会社に相談するのが望ましいでしょう。

 

一方、電力会社の送電線が通っている場合には、電線の敷地通過に関する「契約書」を締結しているケースがあります。
以前は契約を結ばずに放置されていたことも多かったのですが、近年では電気事業者が契約締結を積極的に進めています。
契約内容としては、電線設置のための地役権を設定するもので、上空利用の確認事項や、安全上の理由から一定以上の高さの建物を建てられないといった制限が記載されていることがあります。
この契約を登記すれば、売却後も次の所有者に権利や制限が引き継がれることになります。

契約書が存在しない場合は、不動産会社を通じて送電線の所有者を確認し、建築制限やその他の問題がないか調査する必要があります。
なお、電線が敷地上を通っていること自体は、過去の判例では「瑕疵」とされ、現行の民法上も契約不適合にあたる可能性があるため、売却時には買主へ必ず説明することが求められます。

 

また、売主や買主からよく寄せられる質問として「高圧線の下に住むと健康に影響があるのではないか」という懸念があります。
電力会社に依頼すれば現地調査を行うことも可能ですが、一般的に地上1.5メートルの高さで10マイクロテスラ程度とされ、国際的なガイドラインと比べても低い数値です。
WHOも、電磁波と健康影響との因果関係は十分に強いものではないとしています。

 

したがって、送電線が敷地上を通っている不動産を売却する際には、地役権設定登記や契約書・覚書の有無を確認することが第一歩となります。
書面が見つからない場合でも、不動産会社に相談すれば必要な確認や手続きのサポートを受けられるため、安心して売却を進めることができるでしょう。

 

不動産についてのご相談がございましたら、ぜひ『センチュリー21 TRAD 札幌店』へ! 

※今回のイラストはChatGPTで生成しております。